東日本大震災 14年前を振り返って・・・

本日3月11日は東日本大震災から14年を迎える日です。
亡くなられた方々に心よりお悔やみ申し上げるとともに、被災された皆様に改めてお見舞い申し上げます。
当法人はこれからも子供たちの明るい未来のために尽力してまいります。

ちょうど14年前の今日、障害のある3歳の長女と1歳の次女を保育園に預け、私と主人は各々都内の職場で仕事をしていました。

運悪く、たまたま鹿児島より遊びに来ていた義母は家で留守番をしてくれていました。

このような状況であの大地震が起きました。

2011年3月11日14時46分

経験したことのない大地震。
頭を巡るのは保育園の娘たちの事。

その当時、長女は3歳とは言え、やはり実質赤ちゃんみたいなもの。
二人の娘たちの事を考えるとなんとしても一刻も早く帰宅しないと・・その一心でした。

なんとか丸の内(皇居近く)で主人と合流し、千葉へ戻る手段を探るも電車は動いておらず、帰宅の目処が全く立たない。気は動転し、焦るばかり。
主人が一緒だったことが唯一の救いでした。

しかし、待っても電車の運行の目処は立たない。娘たちが待ってるのに帰れない。。

ただ待っていても何も始まらない。
私と主人と意を決し、千葉に向け歩き出しました。

当時、私はヒールで出勤していたため、このままでは絶対長くは歩けない。。
帰路途中でたまたま見つけた靴屋さんに飛び込み履けるスニーカーを買い、その場で履き替えひたすら歩きました。

この時、奇跡的にお店を開けてくれていた靴屋さんには感謝しかありません。

途中、レンタカー屋さんや自転車屋さんなどにも駆け込みましたが、みんな考えることは同じ。
どこも空きや在庫はゼロの状態でした。

やはり歩くしかない。。
ひたすら歩くもやはり道のりは遠く、歩く速度もだんだん遅くなり時間だけが過ぎていきました。

歩きながらバッテリーを気にしつつ、なんとか21時過ぎに連絡がとれた保育園の先生から「大丈夫ですよ。気をつけて帰ってきてください」との言葉をいただいた時は安堵と共に涙が溢れてきました。

しかし、このままでは絶対に辿り着けない・・。

そう思い、微かな望みをかけ、以前住んでいた都内のご近所宅を訪問。
事情を話し、頼み込んでなんとか車をお借りしました。その時点で22時近くだったと思います。

「これで帰れる」と思ったのも束の間、東京から千葉へ向かう高速はクローズ。
幹線道路はやはり大渋滞でほとんど動きません。

ノロノロ運転で携帯の充電は減っていき、保育園で待つ娘たちと、慣れない家で一人の義母の事を考えるとおかしくなりそうでした。

保育園までが近ければ、義母に娘たちの引き取りお願いできたのですが、障害のある長女をあたたかく迎えてくれた保育園は車で20分くらいの距離。
遠く、道もわからない為、お願いもできずでした。

きっと義母も不安と心配でいっぱいだったと思います。

千葉に入り、なんとか車が走り出した時はすでに午前3時をまわっていたと思います。
早く帰りたい。。娘たちに会いたい。。

しかし交差点の信号は消え、縦横無人に走る車。
埋立地である湾岸エリアは液状化の場所もあり、道も悪く通常のように走れない。
それでも主人は注意しながら、知人の慣れない車で可能な限り急いで保育園に向かってくれました。

娘たちの待つ保育園には灯りがついていました。
到着した時は、すでに午前5時近くでした。

ドアを開けた時、中には私たちと同じく東京で働くご家庭のお子さんと一緒に娘たちが寝ていました。
余震も心配される中、保育士の先生方は近くに座り、娘たちをずっとあたたかく見守ってくれていました。

あの時の光景を思い出すと、今でも胸が熱くなります。

よかった。無事でいてくれて。。

本当にあの保育園がなかったら、あの先生たちがいなかったら。。
障害のある長女はどうなっていただろう。不安でパニックになっていたかもしれない。
無事でいてくれて本当によかった。

そっと娘たちを抱きかかえ車に乗せ、義母の待つ自宅に着いた時には、外はうっすら明るくなっていました。
義母も娘たちと会えた時には、安堵で泣いていました。

ご自身の家庭をや事情を後回しに、娘たちを守ってくれた先生方には感謝しかありません。

あの日、本当に大変でしたが家族全員がなごともなく無事でいられた私たちは本当に幸運です。

いま、今日という日があるのも、助けていただい友人や先生方のおかげです。
感謝しかありません。

2011年3月11日14時46分
あの震災で、お亡くなりなられた方、大切な人を亡くされた方が大勢いらっしゃいます。

東日本大震災の後も多くの災害により亡くなられ方。
被災され不自由な生活を余儀なくされている方々、復興半ばの地域も多くあります。

恩送りやペイフォワードとよく言われますが、少しでも多くの方の助けになれるよう、障害のあるの子供達の明るい未来と笑顔のために、当法人ができる事をこれからも尽力して参ります。

一般社団法人 発達障がい育児母親サポートネットワーク
代表 鶴田里美

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